6. プリセットコンテキスト

実行オプションの指定などはサーバ側であらかじめ指定したものを用意しておくことができます。 例えば、出力ランタイム種別と「-D」オプション、「-s」オプションで指定する内容をあらかじめサーバ側で設定しておけば、クライアント側からは次のコード例のようにデータファイルのみを送信して帳票出力を実行することができます。

// あらかじめ設定されている"sample"の設定を使用する
Job job = server.newJob("sample");
job.getSource().addFile("D07_sheet_p1.csv");
JobResult result = job.execute();

この機能を利用する場合は、Create!Form RemoteObject サーバのユーザ設定ディレクトリ内にある「context」ディレクトリに設定ファイルを配置します。

ヒント

Create!Form RemoteObject が初期設定のインストール先に導入されている場合、「context」ディレクトリは「 ユーザー設定ディレクトリ \context」となります。

設定ファイルは以下のようなXMLファイルです。

<context enable="true">
   <properties>
      <property key="cf.mode" value="Cast"/>
      <property key="cf.opt.D" value="C:/ProgramData/Infotec/CreateForm/11/work/sample/remoteobject"/>
      <property key="cf.opt.s" value="sheet"/>
   </properties>
</context>

「/context/properties/property」要素の「key」属性に指定するプロパティ名を、「value」属性には指定するプロパティ値を記述します。 文字コードは 「UTF-8」 を使用します。

ヒント

プリセットコンテキストファイルのサンプルは、「context」ディレクトリ内の「sample.xml」、プリセットコンテキストを利用した Java のコードサンプルは、製品DVD-ROMの 「client/cfroclient11xx.zip」「sample」 ディレクトリに含まれています。

6.1. プロパティ一覧

設定ファイルで指定可能な主なプロパティには以下のものがあります。

cfro.home
導入ディレクトリ(プログラム)
cfro.home.conf
導入ディレクトリ(ユーザー設定)
cfro.home.var
導入ディレクトリ(ユーザーデータ)
cfro.home.work
導入ディレクトリ(帳票資源)
cfro.home.temp
導入ディレクトリ(テンポラリ)
cf.mode(実行モード)
実行モード(Cast、Print、PrintStage、PrintStage Web、Expage)を表します。
cf.opt.D(作業ディレクトリ)
作業ディレクトリ指定オプションの内容を表します。
cf.opt.s(ジョブファイル名)
ジョブファイル名指定オプションの内容を表します。
cf.opt.#(プリンタ)
出力プリンタ名指定オプションの内容を表します。
cf.opt.nc(部数)
印刷部数指定オプションの内容を表します。
cf.opt.q(QDFファイル名)
QDFファイル指定オプションの内容を表します。
cf.opt.j(スプールファイル名)
スプールファイル名指定オプションの内容を表します。
cf.opts(拡張オプション)
拡張実行オプション文字列の内容を表します。 (例:-pse3 -P)

その他、Create!Form ランタイムで使用可能な実行オプションはすべて 「cf.opt.<オプションレター>」 形式で指定可能です。 例えば、PDFセキュリティのマスターパスワードを指定する 「-Xm」 オプションを指定する場合は 「cf.opt.Xm」 となります。

詳しくはCreate!Form V11マネージャのメニュー[ヘルプ]-[オンラインマニュアル]から[5.出力ランタイムの呼出し]-[5.2:実行オプション]-[実行オプション]をご覧ください。